
カディラキャピタルマネジメントでは、上場企業とのIRミーティング実施後に、各社のIR方針や対話の手応え、サステナビリティ関連の取り組みなどについて継続的なアンケート調査を実施しております。
2025年第二四半期におけるアンケートでは、特に「IR業務における予算」について、各社の現状やその経年変化に着目して調査を行いました。
東京証券取引所(以下、東証)は2023年3月、プライム・スタンダード市場の全上場企業に対し、「資本コストや株価を意識した経営」の実現に向けた対応を要請しました。これを受けて、IR体制の強化を進める企業が増加しており、弊社の面談の中でも「IR人員の増加」や「IR活動への投資拡大」に関する声を多く伺うようになっています。
加えて、今夏には東証の「企業行動規範」において、IR担当役員の設置やIR資料の拡充といった項目が新たに盛り込まれる見込みであり、IR体制のさらなる強化が求められる潮流にあります。
一方で、人的・財務的な負担の増大に対する懸念も聞かれる中、企業のIR担当者が現状をどのように認識し、どのような方針を描いているのかを把握することを目的に、今回のアンケートを実施いたしました。
IR関連予算の増額について:67%の企業が、前年と比較してIR関連予算を増額した取り組みがあったと回答しました。具体的な増額対象として多かった項目は以下の通りです:
- 個人投資家向けIRの強化
- 海外IR活動の強化
- IRサイト・資料の充実
- AI技術の活用
企業にとってIR活動は、東証の要請に限らず、中長期的な企業価値向上に資する重要な取り組みであるとの認識が徐々に浸透している様子がうかがえました。
四半期アンケートにおけるその他の結果
1.今回のミーティングでは御社にとって重要な点に話題が及びましたか?
(はい=5、いいえ=1)
- 評価5:53.3%
- 評価4:40.0%
- 評価3:6.7%
- 評価2:0.0%
- 評価1:0.0%
※前回は3段階評価:はい100%、どちらでもない0%、いいえ0%
2.ミーティングで重要だった論点(複数回答可)
- 中長期方針:83.3%(前回69.2%)
- サステナビリティ:43.3%(前回53.8%)
- 事業の詳細:56.7%(前回38.5%)
- 経営理念:26.7%(前回11.5%)
- 財務情報:33.3%(前回15.4%%)
- その他:10.0%(前回19.2%)
3.次回のミーティングで対応いただける可能性のある方(複数回答可)
- IR担当者:100.0%(前回92.3%)
- サステナビリティ担当者:30.0%(前回42.3%)
- 担当役員:50.0%(前回53.8%)
- 経営トップ:26.7%(前回26.9%)
- 事業責任者:13.3%(前回11.5%)
- 社外取締役:20.0%(前回7.7%)
本アンケート結果からは、IR業務の質的・量的拡充への投資が広がっている一方で、その負担と効果のバランスについて各社が模索している状況が浮かび上がりました。
今後もカディラキャピタルマネジメントでは、こうした対話を通じて企業との理解を深めるとともに、ESGおよびインパクトに関する対話の質的向上に努めてまいります。
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