
カディラの投資運用チームはIRミーティングの後に対応いただいた方にアンケートを実施しています。アンケートではミーティング全般についての感想に加え、その時々で企業経営に重要と思われるトピックについても質問しています。今四半期はポジティブインパクトの計測と管理をおこなっているかを確認する質問をさせていただきました(前四半期は従業員エンゲージメントについての質問でした)。
アンケートの集計結果は四半期ごとにまとめて、対応いただいた企業にメール送付にて共有しています。参考までに企業宛に送ったメールの文面を以下に転載します。
<以下、メール文面>
IRミーティングの後に実施させていただいておりますアンケートにつきまして、2024年1~3月のご回答を集計いたしましたので、以下の通り結果を共有させていただきます。
■今回のミーティングでは御社にとって重要な点に話題が及びましたか?
(括弧内は23年7月~24年3月の累計結果)
・はい:97.6%(98.3%)
・いいえ:0.0%(0.0%)
・どちらともいえない:2.4%(1.7%)
■今回のミーティングで御社にとって重要だった論点は、以下のうちどれですか(複数回答可)
・中長期方針:65.9%(76.3%)
・サステナビリティ:58.5%(61.9%)
・事業の詳細:46.3%(41.5%)
・経営理念:24.4%(22.9%)
・財務情報:19.5%(16.9%)
・その他:17.1%(17.8%)
■次回、弊社とミーティングを行う際に対応いただける可能性のある方を選んでください(複数回答可)
・IR担当者:95.1%(95.8%)
・サステナビリティ担当者:63.4%(55.1%)
・担当役員:51.2%(59.3%)
・経営トップ:36.6%(32.2%)
・事業責任者:17.1%(14.4%)
・社外取締役:17.1%(11.9%)
■自社が生み出すポジティブなインパクトを計測・管理していますか?(複数回答可)
・インパクトの分野を特定している(マテリアリティ設定など):65.9%
・インパクトに関するKPIを開示している:39.0%
・インパクトに関係する売上比率を開示している:9.8%
・対応を検討している:36.6%
・管理する予定はない:4.9%
・その他:2.4%
(前四半期は従業員エンゲージメントについて質問させていただきました)
■カディラからの補足コメント
今四半期はインパクトについての質問をさせていただきました。
回答を集計したところ、何らかの対応をしている企業は71%に達しました(*1)。また、残りの29%のうち24%は「対応を検討している」と回答しており、全体的に前向きな姿勢が感じ取れます。
有価証券報告書においてサステナビリティ開示が義務化されたことが、日本企業各社の取り組み姿勢にポジティブに作用しているのではないかと推察されます。
現時点ではまだインパクトとは何かということについてのコンセンサスが固まっていないことから、開示をする側も、それを読み解く側も、手探り状態ですが、そのような状況は急速に改善するかもしれません。世界的にも日本国内においても、定義の明確化を目指した議論が活発に進められているためです。
例えば、日本では3月末に投資家向けのガイドラインとして「インパクト投資(インパクトファイナンス)に関する基本的指針」(2)が開示されました。また、企業の開示促進策として「インパクト企業の資本市場における情報開示及び対話のためのガイダンス」(3)の策定作業が進んでいます。
情報収集インフラが整えば、インパクトに注目する投資家が増えることが予想されます。投資家の注目が高まれば、株価のバリュエーションにインパクト要素が織り込まれるようになり、そのような現象が新たな投資家の興味を刺激するという波及シナリオが考えられます。
*1 「インパクト分野を特定している」、「インパクトに関するKPIを開示している」、「インパクトに関係する売上比率を開示している」のいずれかを選択した企業
*2 金融庁:https://www.fsa.go.jp/news/r5/singi/20240329.html
*3 GSG国内諮問委員会:https://impactinvestment.jp/news/20240122.html
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