
カディラの投資運用チームはIRミーティングの後に対応いただいた方にアンケートを実施しています。アンケートではミーティング全般についての感想に加え、その時々で企業経営に重要と思われるトピックについても質問しています。2024年10~12月の四半期は人材の育成施策である、従業員研修についての質問を行いました。
アンケートの集計結果は四半期ごとにまとめて、対応いただいた企業にメール送付にて共有しています。配信先企業は当四半期においては189社で、それらの12月末の時価総額を合計すると329兆円となります。
参考までに企業宛に送ったメールの文面を以下に転載します。
集計結果
○今回のミーティングでは御社にとって重要な点に話題が及びましたか?
・はい:100%(前回92.3%)
・いいえ:0.0%(前回0.0%)
・どちらともいえない: 0.0%(前回7.7%)
○今回のミーティングで御社にとって重要だった論点は、以下のうちどれですか(複数回答可)
・中長期方針:80.6%(前回73.1%)
・サステナビリティ:64.5%(前回46.2%)
・事業の詳細:51.6%(前回53.8%)
・経営理念:29.0%(前回38.5%)
・財務情報:16.1%(前回19.2%)
・その他:12.9%(前回3.8%)
○次回、弊社とミーティングを行う際に対応いただける可能性のある方を選んでください(複数回答可)
・IR担当者:90.3%(前回100%)
・サステナビリティ担当者:41.9%(前回38.5%)
・担当役員:61.3%(前回61.5%)
・経営トップ:25.8%(前回42.3%)
・事業責任者:3.2%(前回23.1%)
・社外取締役:3.2%(前回15.4%)
アンケート結果についての総評
今回のアンケート結果の特徴は、①サステナビリティへの関心が増加していること、②従業員研修の充実化が確認できたこと、の二点です。
「ミーティングで御社にとって重要だった論点は何ですか」という質問において、今四半期は「サステナビリティ」という回答が高まりました(前四半期46.2%⇒今四半期64.5%)。
サステナビリティへの関心が高まった要因として、9月~10月は統合報告書の発行が集中するシーズンであり、発行した企業から統合報告書へのフィードバックを求められる機会が増えたことが影響していると考えられます。
また、10月初旬にインパクト志向金融宣言主催のセミナーに清水が登壇させていただいたことをきっかけに、弊社にご関心をもってくださった企業も見受けられましたので、このことも数値に影響している可能性があります。
一口にサステナビリティに関する対話といっても、具体的な内容は様々ですが、直近は「財務と非財務のコネクティビティ」についての話題が増えたように感じられます。先進的な企業は、ESGデータ整備の段階を終えて、次のステップとして企業価値向上につなげるための試行錯誤を始めているようです。
企業価値との関係を示すことができると投資家の注目度が一気に高まることが予想されますので、財務パフォーマンスとサステナビリティ活動の関係性についての、議論の行く末に注目したいと思います。
さて、当社のアンケートでは四半期ごとに異なるテーマを決めて質問をしています。今四半期は従業員研修について質問させていただきました。
「過去3年の一人当たり研修時間の推移をお示しください」という質問に対して、回答企業のうち45.2%から、研修時間もしくは研修金額といった、具体的なデータをお示いただきました。
また、回答企業の32.3%からは時系列比較が可能な複数年データをお示しいただきました。その直近2年間の変化率を計算したところ、9割の企業が前年より研修量を増加させており、伸び率は平均28.4%と大幅な増加となりました。人的資本を強化するという昨今の流れが確認できた形になります。
また、研修に対する「改善施策」について、記述式の回答をいただきましたが、その中で多く見られたキーワードは以下のような項目でした。
経営関連研修:29.0%
職種別研修:25.8%
階層別研修:19.4%
デジタル関連研修:16.1
サステナビリティ関連研修:12.9%
この結果からは経営力や専門性を強化しようという意識の企業が比較的多いことが見て取れます。一方でデジタル関連については「DX人材強化」を謳う企業が多い印象ですが、思ったほど高い数値とはなりませんでした。
以上、四半期ごとに行っているアンケート集計の共有メール文面です。
なお、カディラでは年次の活動報告レポートを作成中であり、その中で年間ベースのアンケート集計結果を開示する予定です。
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