2025/2/28

「第7次エネルギー基本計画」原案の公表について

経済産業省は12月17日、第7次エネルギー基本計画の原案(*1)を公表しました。エネルギー基本計画は、日本のエネルギーに関する政策について政府が中長期的な基本方針を示したもので、おおむね3年ごとに見直しがなされています。

2040年度における電源構成の目標となる見通し(*2)は、再生可能エネルギー4~5割、火力3~4割、原子力2割程度となりました。再エネの内訳では、太陽光22~29%、風力4~8%、水力8~10%、地熱1~2%、バイオマス5~6%と示されました。2023年度実績は、再生可能エネルギー23%、火力69%、原子力9%であり、非化石発電が大幅に増加する見通しとなっています。

また第6次計画からの変化では、①これまで人口減少や省エネなどで減少傾向だった電力需要はデータセンター等のDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に資する需要により、現状より最大で2割増加すると想定されていること、②原子力は「可能な限りの低減」という表記が削除され、「次世代革新炉への建て替え」が明記されたこと、③「再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入する」としたこと、などが挙げられます。さらに「脱炭素電源を拡大し、我が国の経済成長や産業競争力強化を実現できなければ、雇用の維持や賃上げも困難となるため、再生可能エネルギーか原子力かといった二項対立的な議論ではなく、再生可能エネルギーと原子力をともに最大限活用していくことが極めて重要となる」との記述も見られました。

カディラでは、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、政府が脱炭素電源の拡大のため様々な選択肢を柔軟に追及すると示している点を踏まえ、各産業や個別の事業者について考察していきたいと思います。また、これまで再エネ導入をけん引してきた太陽光発電がメガソーラーなどの適地が限られる様になってきていることやインフラ整備のコスト上昇などにより、再エネ導入ペースが鈍化していることもあり、コスト削減のほか、浮体式洋上風力発電や地熱発電の普及拡大、ペロブスカイト太陽電池などの新技術の進展が一層重要になってくると考えており、関連分野の調査を継続しているところです。

最後に、再エネが主力電源になってくる中で、出力が変動する再エネの増加により電力システム全体で需給を調整するコストも急速に増大すると予想され、電力の地産地消や送電網の整備、蓄電池の導入拡大にも注目しています。

(*1)エネルギー基本計画(案)

https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basicpolicysubcommittee/opinion/data/2024_01.pdf

(*2)2040年度におけるエネルギー需給の見通し

https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basicpolicysubcommittee/opinion/data/2024_02.pdf

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